第31期竜王戦第7局(最終局)は広瀬章人八段が167手で羽生善治竜王に勝利し、4勝3敗で竜王のタイトルを奪取しました。
広瀬さんは2010年の王位のタイトル奪取に続く、通算2期目のタイトル獲得になります。
さらに広瀬さんは棋王戦の挑戦者にもなっているので、このまま一気に二冠になることもあり得ます。
広瀬章人八段は、棋力を表す「レーティング」でも現在全棋士中トップなので、実力を充分に発揮していましたね!
今回の対局の結果、羽生善治さんは竜王を失冠し27年振りの無冠なり、通算タイトル百期達成の偉業はなりませんでした。
しかし、羽生さんはこれまでにも1990年に竜王を失冠して無冠になったことがありますが、1991年3月に棋王のタイトルを奪取し、わずか4カ月で無冠を返上したことがあります。
今回も、またすぐに羽生さんがタイトルを奪取することを期待してしまいますね。
形成が互角の状態が続いた、ハラハラする名局でした!!
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封じ手は広瀬章人八段の▲5八金

封じ手の手は広瀬章人八段の▲5八金でした。

そしてジリジリと均衡を保った中盤が続きます。
97手目の局面で形成は互角ですが、持ち時間は羽生竜王が約1時間半、広瀬八段が2時間半と、1時間差が出ていました。

本局のポイントは118手目の羽生善治竜王△2二玉

そして本局のポイントは117手の下の局面。

ここまでほぼ互角の形成が続いています。
117手もお互いミスがなく、互角の状態が続くこと自体が、本局が名局であることを示しているでしょう。
次に広瀬八段から▲2四歩と、玉のコビンを狙う攻め筋があるのでそれを受けなくてはいけません。
コンピュータの推奨手は△4三金でした。
そこで羽生竜王が指したのが、△2二玉。

一見自然に見える玉を角の攻め筋からそらす手。
ただし、ここで一気に広瀬八段優勢の評価にコンピュータが動きます。
これが将棋の恐ろしいところです。
100手以上間違えずに指していても、途中でたった一手間違えるだけで、一気に形成が傾いてしまいます。
そして広瀬さんは間違えずにどんどん攻めていきます。

そして終局へ
そして167手目▲2一銀の局面で羽生善治竜王が投了しました。

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羽生善治さんの通算タイトル99期まとめ
タイトル | 獲得期数 |
竜王 | 7期 |
名人 | 9期 |
王位 | 18期 |
王座 | 24期 |
棋王 | 13期 |
王将 | 12期 |
棋聖 | 16期 |
叡王 | ― |
合計 | 99期 |
叡王戦は2017年にタイトル戦になったばかりなので、まだ羽生さんも1期も獲っていませんが、他のタイトルはどれもたくさん獲得していますね。
羽生さんは次の名人戦も挑戦の可能性があるので、通算百期獲得が達成できるかどうか楽しみですね。
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