(この文章は2013年2月3日に書いたものです)
イェーイ!みんな~ 豆まいてる~ !?
バリバリウォンチュー!!
さて、川柳には毎年いろいろな賞があるのですが、今回は昨年の2012年度の川柳のさまざまな大賞作品の中から僕がすごいと思ったものを、独断と偏見で選んで紹介していきたいと思います。
川柳が好きな人はもちろん、川柳にあまり興味がない人にも、川柳のすばらしさをお伝えできたらと思います。
「なんであの川柳が入ってないんだ!?」とか「え~、2012年のベスト川柳はあれに決まってるのに~!シクシク~(泣)」などと思われる方もいるかもしれませんが、あくまでも僕の好みで選んだ作品なので、その点をご了承いただければ、筆者にとってそれ以上の喜びはありません。
まず第三位は、おそうじ川柳の大賞作品です!!
掃除ロボ
動かすために
掃除する
えー、なんというか、現代風の最先端の川柳ですよね。
時事ネタ(注:ジジネタではない。それはシルバー川柳にまかせよう)を絡ませるのが、旬の川柳を作るには重要になってきますので、掃除ロボに目をつけたっていうのは、慧眼ですよね。
掃除ロボを横目にしながら掃除をしている人間の姿が浮んできて、哀愁が漂ってきますね。
続きまして第二位は、あんどん川柳の大賞作品です!
外国で
モテそうだねと
言われても
あんどん川柳は、ユーモアのある作品ならなんでもいいという、オールジャンル系の賞でして、ちなみに僕の送った作品は、『徒歩5分 不動産屋の 競歩見る』という実体験を基にした川柳で、商店街理事長賞に選んでいただいたのですが、やはり大賞の作品は別格でしたね。
この川柳の何が素晴らしいって、最後の「ても」のところなんですよね。
この二文字で余韻を残すことに成功していまして、川柳というのが「てにをは」とか、助詞の微妙な使い方が重要になってくるという好例だと思いますね。
まるでブッシュ・ド・ノエルのような、繊細かつ高貴な作品だと思います。
そして、第一位の栄光に輝いたのは、アルバイト川柳の大賞作品です!
いつ上がる?
店長と僕の
「時給」戦
川柳はやはり掛詞(かけことば)が最も重要な要素になってくると思うんですけど、ただ掛ければいいというわけではないんですよね。
掛詞で一番有効なのはダジャレにならざるを得ないわけでして、ダジャレというのは全部同じで親父ギャグのようなものだ、と思っている方がもしかしたらいるかもしれないんですけど、ダジャレには明確にレベルが何段階もあって、素晴らしいダジャレとそうではないダジャレが世の中にはあるんです。
このダジャレの何がすごいって、まず熟語のダジャレであること(時給と持久)、さらに、音だけではなく意味もダブルミーニングで二つの取り方ができてかつ、二人の人間(店長と僕)のお互いの目線からの思惑の意味になっているという、重層的なダジャレなわけです。
僕もダジャレについては寝る暇を惜しんで研究してますけど、こういうダジャレに出逢えることっていうのは、数年に一回あるかないかですね。
奇跡に立ち会った、と言っても過言ではないぐらい、レベルの高いダジャレだと思います。
で、惜しくも三位以内には入らなかったのですが、良かった川柳を二つ挙げると、
増毛川柳の大賞作品の、
モテないと
モテるは案外
髪一重
と、足クサ川柳の大賞作品の、
「ただいま」に
昔は歓喜
今換気
になりまして、この川柳は二つとも相当素晴らしいダジャレなんですけど、それでもやはりアルバイト川柳の作品は、頭一つ抜けてるんですよね。時給と持久て…。
というわけで今年もすばらしい川柳に出会えるのを楽しみにしながら、自分でも作品を創ってあわよくば大賞を狙っていきたいと思います!
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