三谷幸喜氏の名言「壁にぶつかったら…」




脚本家の三谷幸喜氏が以前『ごきげんよう』の番組で、「スランプってあるんですか?」という質問に対して、

 

「しょっちゅう壁にぶつかることはありますよ。徹夜して一行も書けないこともざらですからね」

 

という回答をしていて、フムフムと思ったのですが、その後の発言が衝撃的でした。

 

「自分の経験から言うと、壁っていうのはゴールのそばにあることが多いんです。だから僕は創作で壁にぶつかったら、やっと壁まで来た!と前向きに考えるようにはしてるんですけど」

 

この考え方は初めて聞きましたね。

 

壁にぶつかることを喜ぶという、コペルニクス的発想の展回。

 

でも、言われてみると確かにそうで、僕が小説を書くときも似ていて、まずアイデアがある日浮かびますよね。

「やばい、こんな小説今まで読んだことない。絶対ヒットする!ミリオンセラーいく!やっぱ印税入ったら税理士雇った方がいいよなあ。そういうのどこで調べればいいんだろ」

と夜中とかに思い浮かんで、大体数週間で、8割くらいガーっと一気に書けるんです。

それで、ここからが大変なんですよね。

後半になると急にペースが落ちて、1日に1枚しか書けなくなったりして、やっと最後まで書きあがってみたら、いろいろ矛盾とかが出てきたり、当初の予定ではもっと盛り上がるシーンだったはずなのに、とか悩みが出てきて、そのあと推敲が始まるのですが、ここから壁というか苦悩が始まります。

1日考えても全然進まなかったり、なんだったら昨日書いたところをまた削ったりといった、ストレスフルな生活が始まるのですが、よく考えたらこういう壁にぶつかるのは、いつもゴール直前なんですよね。

これからも小説を書くたびに壁にぶつかるのは避けられないと思いますが、「また壁にぶつかったよ」と悲観するのではなく、「ついに壁キター!!」とイベントのように楽しめるようになればいいなと、今、目の前の高い壁から現実逃避しつつ考えております。

 

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