短編ミステリーの賞は今、大きいのだと全部で年間三つありまして、それぞれの賞の傾向を僕なりに分析してみたのですが…。
まず、東京創元社主催の『ミステリーズ!新人賞』の傾向
この賞は、梓崎優のデビュー作のように、「本格的な」ミステリーが求められている賞ですね。
だから、物語としてどんなに面白くても、ミステリーの謎とかトリックが薄味だと受からないと思います。
この賞を受賞しているのは、かなりミステリーに詳しい方たちなのではないかと思います。
次に、双葉社主催の『小説推理新人賞』の傾向
この賞は、湊かなえのデビュー作『聖職者』もそうですし、数年前の受賞作の清水杜氏彦『電話で、その日の服装等を言い当てる女について』もそうなんですけど、
目立つ作品、が受賞しているイメージがありますね。
トリックや謎うんぬんというよりは、他の人と違うことをやってやろう、というような、斬新な作品ですよね。
たとえば文体が変わっていたり、謎の形式が変わっていたり(密室トリックではなく服装を当てるとか)、そういう作品が受賞する傾向があると思います。
最後に、東京都北区主催の、『北区内田康夫ミステリー文学賞』の傾向
この賞は、ミステリー性よりも物語性を重視している賞な気がします。
この賞の受賞者のコメントを読んでみると、ミステリー小説を書いたのは初めてでした、みたいに、意外とガチガチにミステリー好きな人という感じではないんですね。
受賞作を読んでみても、大きなトリックがあるような作品はなかったですね。
また、ハッピーエンドや心の温まるラストが多い気もします。
よって、トリックや大きな謎が思い浮かばなくても(ミステリー小説に詳しくなくても)、この賞は受賞できるチャンスがあると思います。(面白い物語を書く力は必要になりますが)
以上、この傾向を意識して小説を書いて、三つの賞すべてで一次選考で落ちた男の戯言として聞き流していただければ幸いです。
傾向がわかっても、その通りの作品を書けるかどうかはまた別の話なのでね…。
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