古本屋の店長はなぜ作家になれないのか




神保町の古本屋でアルバイトをしていたことがあって、そのときにずっと不思議に思っていたのが、神保町にはたくさん本を読んでいる古本屋の店長が大勢いるのに、なんで誰一人作家になれないのだろうか、ということでした。

作家というのは、本が好きで好きで仕方がない人が、気がついたら自分でも書いてなってしまうもの、というイメージがそのときにはあったのです。

作家になるにはインプット(読書)とアウトプット(執筆)のどちらが必要か

作家になるにはインプット(読書)とアウトプット(執筆)のどちらが必要か、というのは長い間悩んできた問題ですが、いろいろな作家の方の話を聞いて、結局両方大事だ、ということが分かってきました。

ただそれは、同じくらい大事、ということではなく、階層が違うのではないか。

 

イメージとしては、作家になるのは国立大学の試験のように二段階に分かれているのではないのか?と僕は思っています。(国立大学を受験したことはありませんが…)

センター試験(マークシート)の一次試験と、論文の二次試験がある。
インプット(読書量)はセンターの一次試験で試されて、ここである程度のインプットがないと足キリされます。



本なんて読まなくても作家になれる、というのは嘘

だから、本なんて読まなくても作家になれる、というのはウソだと思います。やはりある程度のインプットは必要です。

ただ、二次試験ではまったく違う形式の問題が出てくるわけです。ここでは「アウトプット」(執筆)を試されます。

 

いかに、文章を書いてきたか。

 

インプットをどれだけしてセンターのマークシートの対策をしても、二次試験ではあまり関係ありません。ここでは圧倒的なアウトプットの勉強が必要になるのです。

古本屋の店長は、インプットが異常なほど優れているので毎年一次試験は楽勝で合格するのですが、二次試験の対策ができていない(文章をほとんど書いていない)ため作家になれない、ということなのではないか、と思います。

 

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読書家や本好きが作家になれない理由はアウトプット(執筆量)が足りないから

そしてこれは、古本屋の店長だけでなく、多くの読書家や本好きが作家になれない理由にもあてはまる、と思うのです。

インプットはもう、ほどほどで充分。作家になろうなんて考えている人は、おそらく本は多すぎるほど読んでいるはずです。

よって、作家になるにはとにかくたくさん書かなくてはならないし、逆に言えば、あとはもう書き続けるだけで良いのだと思うのです。

 

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