『人は誰でも作家になれる』中谷彰宏著は、作家を目指す人の多くに読んでほしい名著です。
今では年間40冊以上の本を出している著者が、1冊目の本が出るまでに10年かかり、とんでもない努力をしてきたことが赤裸々に描かれています。
そんな中から、印象に残った名言を引用していきます!!
『嫌なことや辛いことがあったら本を書きましょう』中谷彰宏さんの名言
「作家にとって、もっとも材料になるのは、嫌なことや辛いことです。嫌なことや辛いことがあったら本を書きましょう。幸せな時は、本を書くには向いていないようです。せっかく嫌なことや、辛いことがあったら、ムダにしないで、そのことについて、本を書きましょう。本を書くことで、落ち込みから脱出できるのです」
僕が最初の長編小説を書いたときに、忘れもしないアイデアが思い浮かんだ瞬間があって、それは、クリスマスイブだったんですね。
イブに一人で街を歩いていて、街はイルミネーションで輝いていて、周りは幸せそうなカップルだらけだったんですよ。
その時ふと、
「イルミネーションが輝けば輝くほど、僕の心は暗くなっていく」
という1文が、頭の中にぽんと浮かんだんです。
そこから物語は一気に膨らんでいきました。
自分のように、イブを一人で過ごしている主人公。
そのまま自分の生活を書いても面白くないので、そこに大きな嘘(IF)を混ぜる。
→小説のアイデアの生まれ方~第1回~『実体験に嘘を混ぜる』はコチラ
→ショートショートの書き方~第1回~「if系」の創作についてはコチラ
そして、イブの日の怒りをエネルギーにして、僕は長編小説を最後まで書き上げたのでした。
僕のやるべきことはただ一つ。
自分のように、クリスマスイブを一人で過ごしている人を、救うこと。
現実世界では無理でも、せめて小説の中で、救いを描くこと。
そして、社会の不公平さや理不尽さを、暴き出すこと。
物語は、僕の中の不幸や怒りから生まれてきたのでした。
その日僕に彼女がいて、イブを楽しく過ごしていたら、長編小説は書けなかったでしょう。
嫌なことや辛いことに出会ったときは、チャンスだと思って、ニコニコしましょう。
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