小説の新人賞に応募する場合、
①前もってどの新人賞に送るかを決めて、傾向や対策を練ってから小説を書くやり方
と
②とりあえず作品を書き終えてから、どの新人賞に送るか決めるやり方
があります。
目次
どの新人賞に応募するかを決めて、対策や傾向を練って小説を書くメリットとデメリット【小説家新人賞応募方法おすすめ・2020・2019】
締め切りがあるので、モチベーションが上がる。
制約からアイデアが生まれることもある。(例・ホラーの賞で枚数は400枚以内でキャラクター重視のコンテストだから、こういう作品にしよう、など)
過去の受賞作などから、傾向や対策を練ることで、賞に合った作品を書ける。
締め切りがあるので、焦る。
自分の応募したいジャンルの新人賞が、募集していない時期がある。
対策や傾向を練って書くと、過去の受賞作と似たような作品になりがち。
「江戸川乱歩賞」を受賞してデビューしている人は、結構、対策を練って書いている方が多いイメージがあります。
どのタイミングで事件を起こせばいいかとか、どういう題材を使えばいいかとか、明らかに、賞の好みの作品の傾向があるみたいですね。
とりあえず自由に小説を書き上げてから、どの新人賞に応募するか決めるメリットとデメリット
自分の好きなことをのびのびと書ける。
締め切りがないので、焦らなくてよい。
過去の受賞作とまったく違った、新しいオリジナルの作品ができ上がる。
締め切りがないので、ダラダラ怠けがち。
何でも書いてよくて自由過ぎて、何を書いたらいいか逆に分からなくなる。
(恋愛でもSFでも時代小説でもよくて、短編を書いても長編を書いてもいいわけですから、自由過ぎて混乱してしまう人もいると思います)
ひとりよがりな作品になってしまうこともある。
京極夏彦さんは作品『姑獲鳥の夏』を書き上げたあとに、どこの出版社に送るかを探して、講談社に送ってデビューしました。
どの新人賞に送るかも決めてなかったから、あんなに長い枚数の作品(普通の新人賞ならば規定枚数オーバー)を書くことができたんですね!
プロの作家はどちらのやり方でデビューした人が多いのか!?
これは難しい問題で、おそらく同じぐらいの割合ではないかと思います!
なので、一概にどちらのやり方が正解、というわけではなさそうです。
短編ミステリー新人賞の傾向と対策
東京創元社主催の『ミステリーズ!新人賞』傾向
→本格的なミステリーが求められる。
双葉社主催の『小説推理新人賞』の傾向
→文体や構成が目立つ賞が受賞しやすい
(例:湊かなえさんのデビュー作『聖職者』
東京都北区主催の『北区内田康夫ミステリー文学賞』
→ミステリー要素よりも物語自体の面白さが求められる。
心温まるハッピーエンドも多い。