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三谷幸喜の作品の創り方『ザ・マジックアワー』『ステキな金縛り』




小説を書くときに物語をどこから考えていいかわからない、と悩むこともあると思います。

そんなときは、今回紹介する三谷幸喜さんのやり方が参考になるかもしれません。

映画や小説を作るときに、別に冒頭から順番にストーリーを考えなくてもいいし、きちんとしたプロットを前もって考えなくてもいいんですね。

「ある書きたいシーン」が一つ浮かべば、そこから物語を広げていくことができるんです。

『で、次に彼にどんな冒険をさせようかと考えた。脚本を書き始める時はいつもそうだけど、あるビジュアルが浮かぶんです。今回は、「佐藤さんが建物の外でトランポリンを使って上下運動をしてる」様子。部屋から眺めると彼が窓の外に現れては消えるその繰り返し。そういう佐藤浩市が観たいと思った。
 そのイメージから考える。“なぜ彼は窓の外で飛んでるんだろう”と。このシーンが成立する物語はなんだろうと』
~『三谷幸喜 創作を語る』から引用~

映画『ザ・マジックアワー』は、このシーンから発想が広がっていって創作が始まっていくんですね。このように、一つ描きたいシーンがあれば、そこから物語を広げていくことができるんですね。

 

 
この手法は『ステキな金縛り』でも使われます。

『この映画も『ザ・マジックアワー』と同じで最初のイメージから創ったんです。最初に浮かんだイメージは、幽霊が弁護士に覆いかぶさってて、弁護士が下から幽霊の腕をつかんで「法廷で証言してください!」と叫ぶ……。それが犬の散歩の途中で浮かんで、なんておもしろいんだろう、、と(笑)そのイメージを練っていくうちに弁護士が女性になり、幽霊が落ち武者になり、それぞれ深津絵里さんと西田敏行さんになりました』

~『三谷幸喜 創作を語る』から引用~

書きたいシーンがいくつか浮かべば、そのシーンを繋げていくにはどんな物語が必要になるんだろう、と考えていけばいいですね。

プロの小説家でも、まず印象的なワンシーンを思い浮かべて、そこから物語を膨らませていく書き方をする作家は多いと思います。(村上春樹、佐藤正午、などなど)

例えば村上春樹の『アフターダーク』もそのようにして書かれました。

『一ページか二ページの出だしのスケッチをまず書いたんです。深夜のファミレスで女の子が一人で本を読んでいる。そこに男の子が入ってきて、彼女に目を止めて「ねえ、誰々じゃなない?」と言う。女の子は目を上げる。そういう短いシーンを何ということもなく思いついてサーッと書いたわけ。これは何かに使えるかもしれないと思って、プリントアウトして一年ぐらい机の抽斗の中に入れていた。ときどきそういうことってあるんです。シーンみたいなものがひとつ頭に浮かんで、それを簡単なスケッチにしてメモしておきます』

~『夢をみるために毎朝僕は目覚めるのです』村上春樹著より引用

 

小説のメイントリックやクライマックスをいきなり考えるのは肩肘が張って大変ですが、冒頭や途中のちょっとしたシーンをまず頭に浮かべてそこから広げていくというのは、気軽にできてとっつきやすいし、自分にも合っている書き方だと思いました。




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