『2040年のメリークリスマス』のあらすじ・キャスト・原作
主人公の26歳の青年(萩原聖人)は、デパートで夜警のアルバイトをしている。
彼には漫画家になりたいという夢があったが、書き上げた原稿を出版社に持って行っても、斬新な切り口がないとダメなんだよ、と突き返されてしまう。
そして、デパートの受付の女性(木村佳乃)に話しかけたいと思いながらも、金もなく未来もない自分には恋なんてできるわけがないと諦めている。
クリスマスが近づいているが、楽しいことなんて何もない。
ある日警備中に、深夜のデパートの公衆電話が鳴る。
電話を取ると
「おじいちゃん?」
という女の子の声が。
いたずら電話だと思い、すぐに電話を切る。
次の日には主人公の自宅にも電話がかかってくる。
その女の子は、私はあなたの孫で、2040年からアクセスしていているんだと言い張る。
最初は信じていなかった主人公だが、女の子の未来の予言が当たっていき、徐々に信じるようになる。
彼女は彼に、あることを伝えるために連絡をしてきたことが明らかになっていくのだが…。
原作は井上夢人さんの『四十四年後の証明』(『もつれっぱなし』所収)です。
『2040年のメリークリスマス』の感想。感動する作品の方程式
いやあ、2回ウルっときてしまいましたね。
最近気付いた一つの仮説があるのですが、感動する話というのは、物語の最初で、主人公が不幸を抱えていることが多いんですよね。
今回でいえば、主人公は漫画家を目指しているがデビューできずに、警備員のアルバイトをしていると。
つまり、主人公は「夢が叶っていない」という、不幸を抱えています。
他に「世にも奇妙な物語」で感動する話で『過去からの日記』という作品がありまして、主人公は夢だった作家にはなれたのですが、デビューから3年も経っているけどスランプで次の作品が出せていない。
「夢は一度叶ったが、作家で食べていけずに、工事現場でバイトをしている」という、不幸を抱えています。
その不幸な状態の主人公に、何らかの奇妙なことが起こって物語が展開していきます。
『2040年のメリークリスス』では、孫と言い張る女の子から未来から電話がかかってくる。
『過去からの日記』では、3年前の過去の女の子と日記でやり取りができるようになる。
主人公(何らかの不幸) × 未来もしくは過去の人からのコンタクト = 感動
こういう方程式ができあがるのではないかと。
このパターンでもう一つ世にも奇妙な物語で『相席の恋人』という作品があって、これは主人公のOLが、同棲している彼氏とうまくいっていない、という不幸を抱えています。
そこに、未来から来たというおじいさんが、話しかけてくるんですね。
つまり、『2040年のメリークリスマス』『過去からの日記』『相席の恋人』は、3作品とも基本は同じパターンの構成なんですよ。
ただ、僕は3作品とも泣けたんですよね。
これも一つの仮説なんですけど、
未来や過去と、現在の話をリンクさせることで、物語の時間軸が広がるからではないかと。
つまり、今不幸を抱えている自分と、未来の自分との対比。
その人生のハイライトシーンや走馬灯みたいなものを、20分ぐらいの一話の間に見せられんですね。
そして未来や過去からの伏線が、現在で一気に回収されていくのが、気持ちいいのだと思います。
『2040年のメリークリスマス』はラストが本当に素晴らしいので、ぜひ最後まで観て頂きたいです。
「世にも奇妙な物語 DVDの特別編2」 に「2040年のメリークリスマス」も収録されています。
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