『3月のライオン』で号泣しまくり【名言・格言】




(この文章は2011年9月1日に書いたものです)

『3月のライオン』(羽海野チカ著)という漫画を遅ればせながら最近やっと読んだのですが、これはマジでヤバイ !

将棋のプロ棋士が主人公ということで、将棋好きの僕としてはもっと早くにチェックしておかなければならなかったのですが、

「将棋漫画といえば伝説の『月下の棋士』があるからもうよくね?これは超えられなくね?初手に端歩を突くしかなくね?」

とか思って、穴熊囲いのように心を硬く閉ざし、読んでいなかったのはアホすぎました…(『ハチワンダイバー』もそういった理由から、結構最近読みました。この漫画も面白いです)



『3月のライオン』は将棋がテーマなんですが、将棋の話というよりはむしろその周りの人間ドラマを描いているので、将棋に興味がない人でも誰でもゴキゲン(中飛車戦法)に楽しめるストーリーになっております。(かなり人気の高い漫画みたいですね。羽海野チカ氏の『ハチクロ』も読んでみたくなりました)

『3月のライオン』にはすばらしいキャラクターがたくさん出てくるのですが、主人公桐山のライバルの二階堂が特に最高。二階堂は、太っていて病弱で金持ちでめちゃくちゃ熱い人物なのですが、その二階堂が、桐山の対局の解説で言った台詞でボロボロと泣いてしまいました。

 

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二海堂晴信の名言『本当に勝ちたいなら』



『カッコつけんな桐山っっ!本当に勝ちたいなら粘れっっっ。攻めるだけじゃなくちゃんと守れっっっ。「潔い」と「投げやり」なのは似ているけど違うんだ』

将棋を指したことがある人は分かると思いますが、自分が不利なとき、ついつい一発逆転のカッコ良く攻める手を狙ってしまうときがあります。うまく決まれば勝てるのですが、それは相手がミスするのを期待している手であり、大抵はうまくいきません。

それよりも劣勢なときは、ダサくて重い、たとえば自分の陣地に守り駒をじっと打つような、そんな手のほうが最善手なことが多いです。

この名言は、人生にも通じると思います。うまくいっていないときこそ、一発逆転を狙うのではなくじっくりと粘っていくのが大切なことが多い気がします。

将棋を描きながら人生を描き、人生を描きながら将棋を描いているこの漫画に、僕の胸は香車の田楽刺しのようにグサリとやられてしまいました。

この漫画を面白いと感じた人が、少しでも多く将棋に興味を持ってくれればいいんですけどね 。

追記

その後『3月のライオン』はアニメ化もして映画にもなり、人気がどんどん上がっていきましたね。映画はまだ観ていないのですが、アニメ版は面白かったです!そして漫画の主人公みたいな藤井聡太さんが現実に出てきて日本中が将棋ブームになるとは、当時は夢にも思っていなかったのですが…。




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