『ねほりんぱほりん』(2月6日放送)に、プロ棋士になれなかった元奨励会員二人(エイキチさんとケンタロウさんが)が登場していました!
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目次
『ねほりんぱほりん』(NHK)はどんな番組か【出演者・放送時間】
山里亮太さんとYOUさんがモグラのぬいぐるみになって、ディープな世界の人にいろいろ質問する番組ですね。
ゲストもぬいぐるみの姿で登場するので、普段人前では話せないような裏側の話を訊けるという楽しさがあります。
「Eテレ」で毎週水曜に午後11時~11時半まで放送しています。
奨励会(新進棋士奨励会)とはどんな組織か(人数・入会するのも大変)
奨励会は、日本将棋連盟のプロ棋士を養成する機関ですね。
奨励会で勝ちあがった人だけが、プロ棋士になれます。
現在奨励会にはおよそ180人が所属していて、プロになれるのは年間4人だけです。
奨励会に合格するのは毎年20~30人ほど。
まず、この奨励会に合格して入会するのがとんでもなく難しいんですね。
地元では敵なしで天才扱いされている人達が、全国から集まってしのぎを削ります。
奨励会は6級からスタートして、勝ちあがると段位が上がっていき、3段リーグを突破して4段になるとプロ棋士になることができます。
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奨励会の厳しさについて(藤井聡太七段もギリギリ勝ち上がった)
奨励会は、26歳までにプロになれないと退会という、年齢制限があります。
藤井聡太さんはプロ棋士になってからデビュー後29連勝しましたが、
プロになる前の奨励会の3段リーグでは、13勝5敗で5回負けてるんですね。
もちろん、奨励会に受かってプロになる中で藤井さんが成長した面もあるんですが、ある意味プロ棋士より強いような人たちが、3段リーグにはゴロゴロいるんですよ。
しかも、藤井さんはあと1敗していたら、プロになれませんでした。
その年の3段リーグで12勝6敗でプロになれなかった人がいるんです。
たった1勝の違いで、人生が大きく変わってしまうという恐ろしい世界です。
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今回のゲストはどんな人生を送ったか【奨励会退会者・二段・三段】
ケンタロウさんは二段まで、エイキチさんは三段までいって、退会されたそうです。
ケンタロウさんは、小学校のときに放課後歩いて帰ったことがないと言っていて、お父さんが車に迎えに来て、そのまま将棋道場に連れていかれて将棋を指してたらしいんですね。
これは藤井聡太さんも同じようなことを言っていて、小学校の時、放課後友達と遊んだことはないらしいんですね。
ケンタロウさんは中学の修学旅行も、将棋の勉強時間が削られてしまうので行かなかったそうです。
エイキチさんは、中学で全国大会で優勝して日本一になって奨励会を受けたそうです。
そして、奨励会がとんでもない世界だと気付いて、高校に行っている場合じゃないと思い高校を中退したそうです。
みんな尋常じゃないほどの努力をしている中で、プロになれる人となれない人が出てきてしまうんですね。
奨励会を退会したあと、エイキチさんは現在は和菓子職人に
奨励会を退会したあと、エイキチさんは26歳で最終学歴高校中退で世間に放り出されます。
エイキチさんは、知人の紹介で飲食店で働き始めます。
世間話ができなかったり、立ち仕事に慣れてなかったりと、苦労しながらも、店長にまでなりました。
が、最近飲食店の仕事を辞め、今では和菓子職人の世界に行ったそうです!
「ようやくまた自分が打ち込める世界に出会った」
とエイキチさんは言っていました。
ケンタロウさんは奨励会を辞めたあと、実家に帰れずにアパートを借りて、会社員になったそうです。
トップの人ほど努力していることに気づけたことが奨励会での一番の財産
エイキチさんが奨励会で学んだことは、
「トップの人ほど努力していることに気づけたことが奨励会での一番の財産」
ということでした。
『ねほりんぱほりん』の番組の感想
奨励会を退会した人たちは、頭もいいしとんでもない努力家なんですね。
ただ、コミュニケーションの力がなかったり、職歴がなかったりするわけです。
日本のサラリーマン社会は、職歴とかコミュニケーション能力ばかりを重視するので、なかなか大変ですよね。
元奨励会の人は、圧倒的に「好きなことに努力する才能」があるので、何かほかに好きなことや、やりがいのある仕事を見つければ、一気に活躍できると思います。
僕は元奨励会の方たちのような、一心不乱に何かに人生を捧げてきた人が、モテたり活躍できたりする社会こそが、健全だと思いますね。
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奨励会のことが分かるおすすめ本『将棋の子』大崎善生(著)
今回の放送で奨励会に興味を持った方には、『将棋の子』大崎善生(著)をオススメします!
奨励会でしのぎを削っている人達のルポタージュですね。
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