目次
『親切成金』のあらすじ・キャスト・原作
青年（萩原聖人）は困った人を見ると、ほっておけない性格だった。
バスでおばあさんに席を譲る。
おじいさんの荷物を持って道案内をする。
そんな親切をしているせいで、工事現場のバイトに遅刻し仕事をクビになってしまう。
それでも彼は親切をし続けていた。
高級レストランに入って行く階段を登っている女性（伊藤裕子）がハンカチを落とし、青年はそのハンカチを拾う。
振りむいた彼女に、彼は一目惚れをする。
だがその女性は、お金を持っていそうな男と一緒にレストランに入っていく。
その後彼は、親切をしたあとに、なぜかお金を拾うようになった。
そのお金の量が増えていき、商店街のクジの一等が当たり、水館の１万人目の入場者として賞金をもらい…。
親切にするたびにお金が入ってくるのだった！
金持ちになりさえすれば、あの高級レストランで見た素敵な女性を振り向かせられる。
そのためには、もっともっと金がいる。たくさん親切をして、金を稼がないといけないのだ。
純粋な心を持っていた青年は、いつしか金のために親切をし始め、どんどん大金を手に入れていきます。
彼はいったい、どうなってしまうのでしょうか。
（原作は特にないようなので、オリジナル脚本のようです）
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世にも奇妙な物語『親切成金』の感想
僕は結構人に親切をするのが好きで、街で道案内したりゴミを拾ったりとかするんですけど、親切をしているときに毎回、
「感謝されて謝礼とかもらえないかな」
って心の中で思ってるんですよね。
今道案内をした外国人が、どこかの国の大使か何かで、パーティに呼ばれないかな、って思いながら道案内をしてるんです。
今のところ、まったくそういうことは起こらないんですけど。
ただそういう妄想をしながらする親切って面白くて、親切は僕にとってイベントというかアトラクションなんですよ。
あと、親切って難しくて、以前写真を撮っているカップルがいて、それぞれ順番に写真を撮ってたので、
「よかったら写真撮りましょうか？」
って言ったら
「結構です」
って冷たく言い放たれて、今思えば二人で写真を撮るのを楽しんでいたところを、僕が邪魔した感じになっちゃってたんですよね。
だから、自分が親切だと思ってやったことがタイミングとか状況によっては迷惑になってしまうこともあるし、一筋縄ではないかなくて、奥深いものだと思います。
そういった「親切」というテーマに真剣に向き合ったこの作品「親切成金」が、面白くないわけがないんですよ。
僕は世にも奇妙な物語を観ていて、
「やられた！ 自分がこういう作品を書きたかったのに！ 自分もこれに近いアイデアを考えてたけど、ここまで面白い物語は思いつかなかった！」
って地団駄を踏んで悔しがったことが今まで２回あって、一つは「夜汽車の男」で、一つが今回の「親切成金」なんですよね。
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この作品の作者が、願わくば自分でありたかった、という感じですね。
『親切成金』が好きな人に、ミミ・レダー監督『ペイ・フォワード 可能の王国』を推す
『親切成金』と雰囲気が似ている映画で、『ペイ・フォワード 可能の王国』という作品があります。
これは、1人の男の子（ハーレイ・ジョエル・オスメント君）のあるシンプルなアイデアで、世界を変えられるか、という話です。
1人の人間が３人の人間に親切にする。
その３人が、さらにそれぞれ３人に親切にする（親切された人が合計９人に増えますね）。
その９人が、さらにそれぞれ３人に親切にする。
そうやって、どんどんツリー状に親切をする人が増えていけば世界は変えられるのではないか、というストーリーです。
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