作家を目指す人のための用語集を五十音順でまとめてみました!
目次
- 1 アイデア【小説専門用語一覧・表現】
- 2 あらすじ
- 3 アリバイ
- 4 椅子
- 5 一次選考
- 6 印税
- 7 エタる
- 8 オリコン作家ランキング
- 9 カテエラ
- 10 キャラクター
- 11 兼業作家
- 12 原稿用紙換算枚数
- 13 最終選考
- 14 下読み(したよみ)
- 15 純文学
- 16 小説家になろう
- 17 ショートショート(SS)
- 18 叙述(じょじゅつ)トリック
- 19 新人賞
- 20 人生経験
- 21 推敲
- 22 地(ぢ)の分
- 23 チャンドラー方式
- 24 デビュー
- 25 トリック
- 26 二次選考
- 27 二重投稿
- 28 人称(にんしょう)
- 29 年齢
- 30 比喩(ひゆ)
- 31 描写
- 32 伏線(ふくせん)
- 33 プロット
- 34 ポメラ
- 35 ポモドーロテクニック
- 36 ミッドポイント理論
- 37 ライトノベル
- 38 落選
- 39 ワナビ―
- 40 関連記事・小説に使える言葉・文章表現・すごい
アイデア【小説専門用語一覧・表現】
発想・考え・着想のこと。小説を書くうえで、大切な物の一つ。
とにかく何らかの小説を書きたいという気持ちはあるが、アイデアが出ないで悩んでいる人も多い。
個人的には、アイデアは、小さなところから育つことが多いと思います。
あらすじ
「梗概(こうがい)」とも言う。作品の筋を要約して書いたもの。
ヘトヘトになりながら新人賞の締め切り前に小説を完成をさせたと思ったら「1000文字以内であらすじを書いてください」と記載があり、テンパった経験は多くの人があると思います。
あらすじで加点されることはないですが、減点されることはあるそうなので、気を抜かずにしっかりと書きましょう。
また、あらすじはオチのネタバレまで含めて、最後まで書くのが基本です。
→新人賞のあらすじの書き方(あらすじは最後まで書くべき)はコチラ
アリバイ
犯罪が行われた時、その現場以外の所に居たという証明。現場不在証明。
椅子
作家を目指すうえで、大切になってくるものの一つ。
基本的には長時間座り続けることになるので、疲れにくいものを選ぶのが良いでしょう。
森博嗣さんが作家を目指すと決めて一番最初にしたことは、「高級な椅子を買う」ことでした。
→小説を書くときに役に立つ道具まとめ【執筆環境・パソコンソフト・ノート】はコチラ
→森博嗣が作家になると決めて、一番最初にしたこと 『工学部・水柿助教授の逡巡』はコチラ
一次選考
新人賞に投稿したあとの最初の選考。下読みのライターや編集者の人が作品をチェックすることが多いとのこと。
一次選考の壁があまりにも高すぎて、挫折する人多し。
群像新人文学賞は毎年通過率約6%、野生時代フロンティア文学賞は約16%とコンテストによってばらつきはありますが、どの賞も通過する人の割合は少ないです。
「一次選考は日本語がちゃんと書けてれば受かるよ」などという都市伝説が流れてましたが、確実に嘘です。甘くないです。
ちなみに僕は、小説を書き始めて一次選考を通過するまで11年9カ月かかってます。
通過すると雑誌やネットにペンネームと作品名が掲載され、テンションが上がります。
→群像新人文学賞の一次選考に落選したよ~ん(*´Д`)【第62回・最終候補者は五名】はコチラ
印税
書籍が売れたときに作家に入ってくる収入のこと。
プロ作家が好きな言葉ランキングを発表したら、「印税」と「増刷」が上位に入るでしょう。
基本は書籍の10パーセントが、作家に入る金額となることが多い。1500円の本が売れたら、作家には印税が150円入る。
ただ印税の割合は作家により異なり、人気作家になれば12パーセントになったりと増えることもある。
また、今後電子書籍化が進めば、印税70パーセントという夢のような金額になることも予想されます。
エタる
「エターナる」の略。「エターナル」=永遠の、から造られた言葉。
書き始めた作品が永遠に完成しないこと。未完で終ること。
原因としては「書いてみたら思ってたのと違う」「時間が足りない」「ほかの作品が書きたくなった」「誰も読んでくれない」などいろいろある。
小説は書き始めるのは簡単だが、書き終われる人は少ないです。
コツとしては、作品を書くときに、最初から完璧を求め過ぎないことだと思います。
僕は、「三割の出来でも出荷する」を合言葉にしています。
自分が書き始めたときに思ってたよりも、三割ぐらいの面白さになってしまってでも、とにかく最後まで書いて新人賞に投稿します。
その積み重ねにより、少しずつ成長でできていくのだと思います。
→小説のアイデアの生まれ方~最終回~「アイデアよりも大切なこと」
オリコン作家ランキング
毎年発表されている、今年一番売れた作家のランキング。
作家になるからには、やはりここにランクインをすることを目指している人も多いと思います。
→ORICON発表の2018年作家売上ランキングの1位~10位が知らない人だらけで驚愕!【本】
カテエラ
「カテゴリー・エラー」の略。
例えば恋愛の小説を募集している賞にホラー小説を送ってしまったり、時代小説が毎年受かっている賞に未来のSF小説を送ってしまったりすること。
極端なカテエラは選考ではじかれるが、あえて例年の受賞している作品の傾向からずらすことで、インパクトを狙う手もある。
例えば、ミステリーの賞にホラーテイストの作品を送れば、周りの応募者との差別化が図れて受賞することもある。
どこまで受賞傾向のカテゴリーをずらして作品を書くかというのは、投稿者の腕の見せ所となる。
キャラクター
登場人物のこと。
最近は、キャラクターが人気がある小説が売れる傾向がある。「キャラ萌え」した人は、キャラクターに萌えて(好きになり)、そのキャラが出ている作品ならとにかく買ってしまうようになる。
それを良しと思ってキャラクターの書き方を勉強するか、キャラクター以外のところで勝負しようと思うかは、人によってそれぞれ。
兼業作家
作家デビューしたあと、作家の収入だけでは食べていけないときに、働きながら本を書くことを指す。(対義語:専業作家、は作家だけで生活している人)
作家を目指している人もそうだが、仕事をしながらどうやって小説を書く時間を確保していくかは、大きな課題となる。
→仕事をしながら小説を書く方法【帰ったあと・早起き・分割睡眠】はコチラ
原稿用紙換算枚数
新人賞の応募要項に必ず書いてある謎の概念。
現代ではパソコンなどのデータで文章を書くのがスタンダードなのに、作品を送るときは原稿用紙に換算した枚数を調べて書かなければならないという、『新人賞七不思議』のひとつ。
どのように原稿用紙換算枚数を割り出すかは応募者によって異なるが、僕は
①「原稿用紙1枚を300文字としてカウントする」
②「ワードの画面を20×20に表示変換してカウントする」
の二つを組み合わせて対応しています。
最終選考
新人賞の最終選考に残れるのは、3人~7人くらい。
ここからは、プロの作家などの選考委員が作品を読んで審査する。
最終選考に残った候補者には、担当から電話がかかってくるとのこと。
作家デビューした人によると、受賞した時よりも、最終選考に残る電話をもらったときのほうが嬉しかったという声もある。
新人賞の最終選考に残ったことがある人は、作家を目指しているワナビ―の中でも、崇められる特別な存在となる。
下読み(したよみ)
新人賞の応募原稿を読む人。ライターや編集者が対応する。下読みの人によって、受かる作品が変わってしまうこともあるが、本当に面白い作品ならば、どんな下読みに当たっても通過することが多いらしい。
もちろん、下読みがベストセラーになる小説を見逃すこともある。(住野よるさんの「君の膵臓を食べたい」は新人賞の1次選考で落ちたがが、『小説家になろう』にアップしたら人気になって、書籍化された)
純文学
「娯楽性」よりも「芸術性」に重きを置いている小説のこと。「娯楽性」に重きを置いている小説は「大衆小説」「エンターテイメント」などと呼ばれる。
芥川賞は純文学の作品に、直木賞は大衆小説の作品に与えられる。
小説家になろう
日本最大級のインターネット上の小説投稿サイト。ここで人気が出て、デビューした作家も多いです。
ショートショート(SS)
原稿用紙数枚程度の短い小説のこと。
いきなり長い小説を書くのが難しい人は、まずはショートショートから書いていくのもおススメ。
→ショートショートの書き方~第1回~「if系」の創作についてはコチラ
叙述(じょじゅつ)トリック
読者を騙すための文章上のテクニック。
例えば、「僕は…」と小説でずっと書いていて、主人公を男だと思わせておいて、実は女だったことが最後に明らかになるなど。
叙述トリックを使った面白い小説はたくさんあるのですが、紹介することがすでにネタバレになってしまうので書けないのが悲しいですね。
新人賞
作家デビューするうえで、最もメジャーな方法は出版社などが主催する新人賞に作品を投稿して受賞すること。
様々なジャンルの賞があるので、自分に合った賞を選ぶのも大切。
人生経験
作家になるのに、人生経験が必要かどうか問題はときどき出てくる。
「人生経験なんかしている暇があったら、とにかく小説を書け」というプロ作家の意見も多い。
推敲
小説を一旦完成させた後、よりよいものに改良していくこと。
誤字を直したり、シーンを付け加えたり、表現をスムーズにして行ったりする。
推敲によって、話がガラっと変わってしまうこともある。人によって推敲にかける時間はかわりますが、僕は小説の初稿を完成させるまでよりも、そのあとの推敲の方が時間がかかりますね。
→村上春樹氏の推敲の仕方『国境の南、太陽の西』の創作エピソード
地(ぢ)の分
会話以外の説明の部分を言う。
僕は大声で言った。「おはようございます」。挨拶すると気持ちが良かった。
↑の文章だと、「おはようございます」以外が地の分。
僕は以前、自分が書いた小説を友達に読んでもらったときに、読むのが早くて驚いたのですが、地の分を全部飛ばして会話だけ読まれていたことがあります。
地の分は読むのが面倒とのこと。
ただ地の分が少ないと、会話だらけになって小説らしさが減ってしまうのでバランスは難しいですね。
チャンドラー方式
レイモンド・チャンドラーが小説を書くときに使っていた方法で、村上春樹さんが紹介して話題となった。村上春樹さんも実践しています。
チャンドラー方式の基本は、毎日一定時間、パソコンや原稿用紙の前に座っている、ということですね。
例えば1日3時間書く、と決めたら、やる気がない日でも3時間とりあえず机に座っている。
その間、ネットを観たり、携帯をいじったり、猫と遊んだりしてはいけません。
小説を書くか、小説のアイデアを考える以外のことをしてはいけません。
一定時間座ってさえいれば、1文字も書けなくても心配しなくて大丈夫です。
そうやって毎日同じ時間小説を書くことにあてれば、ある日ちゃんと書けるリズムが戻ってきて、長い目で見ればコンスタントに作品を生み出せると、チャンドラーさんはそのように言ってるんですね。
デビュー
作家デビューを目指している人は、何十万人とも何百万人とも言われています。
なかなか狭き門のため挫折する人も多いですが、デビューの方法はいろいろあります。
→小説家デビューする方法まとめ【新人賞・持込・小説家になろう・自費出版・有名】
トリック
読者を騙そうとすること。
密室がなぜできたのかなどの「物理トリック」。容疑者にアリバイがあるなどの「アリバイトリック」、人間の心理を利用して騙す「心理トリック」、文章上の騙しである「叙述トリック」、などいろいろある。
二次選考
一次選考を通過した人の中から、さらに倍率4倍ぐらいで通過することが多い。
一次選考通過者が80名なら、二次選考通過者は20名など。
僕はここまでたどり着いたことがないので、早く二次選考を通過したいものです。
二重投稿
同じ作品を、同じ時期に二つのコンテストに送ってしまうこと。
二重投稿は禁じられているのでバレると大変なことになります(そして、下読みがいくつかのコンテストを掛け持ちしていることもあるので、バレやすいです)
絶対にやめましょう。
→二重投稿について【再応募・使い回し・新人賞・うまくいったケース】はコチラ
人称(にんしょう)
一人称(僕は…、私は…)、三人称(山田さんは…、鈴木さんは…)二人称(あなたは…)などいろいろな書き方がある。
さらに、「神の視点」や「三人称一元視点」など細かい書き方は作家によって変わってきます。
→一人称と三人称の違い【小説・視点のブレ・三人称一元視点・神の視点】
年齢
作家を目指しているとついつい、他の作家がデビューした年齢が気になってしまう。まとめたので参考にしてみたください。
→ライトノベル作家(ラノベ作家)がデビューした年齢まとめ(202人・改訂版)はコチラ
比喩(ひゆ)
ものごとを分かりやすく表現するために何かに例えること。
「例:こいつの考えは甘い。まるで祖母の家に常備してあった黒砂糖のように」
小説で上手い比喩が決まるとかっこいいが、使い過ぎるとうざいと思われることもあるので、ほどほどに。
描写
おそらく小説を書くうえで、難しいことの一つ。
例えば建物の描写だったり、人の服装の描写だったり、どこまで細かく書くかも作品によって異なってくる。
伏線(ふくせん)
未来に起こる重要なことを、前もって暗示しておくこと。
物語の冒頭で出てきた何気ない言葉が、クライマックスで重要な意味を持ったりすることなどを、「伏線を回収する」と言う。
プロット
プロットは、自分用の物語の脚本のこと。話の流れがどうなるかをまとめたもの。
プロットをしっかり書いてから小説を書く人と、プロットを書かずにいきなり書き始める人がいる。
ポメラ
文字を書くことに特化した機械。プロの作家やライターの方も使っている人が多いです。
パソコンやスマホで書いていると、誘惑に負けてしまう人にはおススメです。
→ポメラDM200は小説・ブログを書くのにおすすめ!【レビュー・DM100、DM30との比較・価格】はコチラ
ポモドーロテクニック
キッチンタイマーやストップウォッチを使って、25分集中して5分休憩、を繰り返すこと。
人間の集中力はそんなに長く続かないので、このやり方で成果を上げる人も多い。
僕は推敲などの神経を使う作業をするときにポモドーロテクニックを使っています。
→小説を書くときに役に立つ!ポモドーロテクニックのメリットとデメリット【時間管理術】はコチラ
ミッドポイント理論
ハリウッドで使われている脚本術の一つで、物語のちょうど半分のタイミングで、大きな転換点を創ること。
例えばタイタニックの映画でいえば、船が沈没する瞬間がミッドポイントで、ちょうど上映時間の半分のところで起こります。船が沈没する前、と沈没した後、で、物語のトーンは大きく二つに分かれる。
ミッドポイント理論はまたブログで細かく書きたいと思います。僕は小説を書くとき結構この方法を使ってますね。
→乙一氏のミッドポイント理論での小説のプロットの作り方が凄い!【シナリオ】はコチラ
ライトノベル
イラストが多用され、キャラクターを中心とした、基本的には若年層向けの小説。
普通の小説とライトノベルの差の定義はかなり曖昧なので、本を発行している出版社などで分類しているのが現状。
異世界に行ったり魔法を使ったりと、激しい設定が多い印象ですね。
筒井康隆さんがライトノベルを書いたり、ライトノベル出身の乙一さんがミステリーを書いたりと、一般小説とライトノベルを両方書く作家もいる。
落選
作家を目指すにあたって、避けては通れないことの一つ。
プロ作家もいくつもの落選を味わってからデビューした人が多い。
僕は新人賞に落選しまくって、だんだん感覚がマヒしてきました。もうあまりダメージを受けませんね。
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ワナビ―
(wanna be= ~になりたい)からきた言葉。
何かになりたくて、まだなれていない人の総称。作家を目指している人は「作家ワナビ―」となる。
バカにしたニュアンスや自虐が含まれて使われることが多いが、今プロで活躍している作家も、みんな最初は「作家ワナビ―」だったのです。
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