かなり前ですが、2011年2月19日の読売新聞に、東野圭吾氏と伊坂幸太郎氏の対談が掲載されていました!
二人とも大ベストセラー作家ということもあって(夢の印税生活ですよ!金じゃ金じゃああああ!!)、参考になる発言が多かったです。
気になったところを引用してみます。
東野圭吾さんと伊坂幸太郎さんのトリックの作り方・考え方・思いつき方
まず【トリック】について。
伊坂:ところで、東野さんはトリックってすぐ思いつきますか?僕は「いったい何が起きているんだろう」という謎は書けるんですが、トリックを仕込むのは苦手なんですよ。
東野:正直、アイディアはもうない(笑)。いつも出たとこ勝負で、考えて考えて考え抜いても思いつかない。そうやって苦しんだ挙句に、朝、目が覚めたときにぼんやり浮かんでるくらい。(省略)
手強い読者は一筋縄ではいかないから、まず「トリックがあるのか?」という存在の有無からして謎を仕込んだりする。トリック自体の内容以前に、「こんなところにトリックがあったんだ!」というね。
東野さんの「考えて考えて考え抜いて、次の日の朝ぼんやり浮かぶ」というトリックの思いつき方に脱帽しました(笑)。やっぱりショートカットはないんですねえ。
「こんなところにトリックがあったんだ!」という謎を仕掛けるのは東野さんはうまいですよね。何度も騙されました。
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東野圭吾さんと伊坂幸太郎さんの書くことの悩みについて
次に、【書くことの悩み】を引用します。
伊坂:「書きたいことを書きたいように書く」のと「読者を楽しませる」という二つのバランスをどう取るかという点は悩みます。
東野:エンターテイメントの宿命だろう。僕の場合は、「自分が読者だったら何が読みたいか?」を最優先してる。「どんなタイトルで、どんなテーマだったら手に取りたいと思うか?」ということ。いいアイディアが浮かんでも「これ、読みたいか?」って読者目線で吟味する。
自分の書きたいものを書くべきか、読者が求めているものを書くべきか
自分の書きたいものを書くべきか、読者が求めているものを書くべきか、というのは僕もいつも悩んでいるのですが、プロの作家でもやはり悩んでいたんですね。
ただ伊坂さんが言っているように、バランスの問題のような気が最近しています。
僕は過激な文学とか哲学とかが好きなので、自分の書きたいものを書こうとするとどんどんマニアックな小説になってしまって、今まであまりうまくいきませんでした。でも、読者サービスだけ考えて書いても、魂が全く入らずにスカスカの内容になってしまうので、両方大事、ということだと思います。
人によってそのバランスは違うと思いますが、僕の場合は、読者サービスの比重をもう少し増やしてもいいのかな、と思いました。まあ、本当に自分の書きたいことだけを書いて、うまくいく人もいるんでしょうけどね…。
(東野圭吾さんの一番好きな作品は『容疑者Xの献身』で、伊坂幸太郎さんの一番好きな作品は『ゴールデンスランバー』です!)
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